【一文字石臼物語 第6話】石臼はデリケートだった!

2012年06月08日

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 その糸口は、製粉のやり方にありました。単純に考えて、オーストラリア産小麦と比べて、グルテン含有量の少ない国産小麦は、「重すぎる」うどんになりがちです。ところがうどんの食感を決めるものは、このグルテン含有量だけではなく、小麦粉の粒子の状態も大きく影響していたのです。

 では、どういう状態が影響しているのでしょうか。以下のことは、あくまで仮説です。
 それは、粉の大きさのバラツキの状態です。いわゆる粒度分布です。粉の粒の大きさがいろいろあると、粒同士の結合が複雑になり、そこに塩水が深く浸透し、うどんになめらかさが生まれるのです。

 このような製粉が、もっともアナログな石臼に、果たしてできるのでしょうか?できるのです。もしかしたら得意分野かもしれません。石臼製粉15年目にして、石臼のデリケートさにやっとたどり着けました。


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